大学入学当初から、リスペクトとは別の家庭教師紹介会社を通じ、家庭教師として働いていた。しかし、そこでの指導は、彼にとっても家庭にとっても、ともに納得のいくものではなかったという。

「家庭側とはあまり話すことがなく、指導の報告などを淡々と紹介会社に提出する形でした。生徒の学習状況についてご家族の方と相談し合ったりすることもなく…。最終的には、このシステムじゃうまくやっていけないと考え、辞めるに至りました。」

そのような経験をした彼は、友人からリスペクトに誘われた際、当時のWebサイトを見て驚きを感じた。まさしく自身が体験した状況を問題視し、その改善を伴って家庭教師という教育手法を改めて社会に提起するサービスが、リスペクトそのものだったのである。

「指導する立場であるぼく自身のニーズを叶えていることがわかり、働くことに決めました。実際に働きはじめると、想像通りによいシステムでした。まず、家庭の方と話す時間があり、そこでの内容を会社にも共有し、リスペクト・ラボの指導者たちがバックアップをしてくれます。ぼくやリスペクト、家庭との間において意思疎通の齟齬がありませんでした。」

 

また彼は、家庭に対して「(試験の点数を上げるという観点とは別に)こういった指導をした方が生徒本人のためになるのでは」という方法を提案しその方法で指導が実行できたとき、家庭教師としての充実感を得られたという。“教育”に携わっている実感を味わいながら仕事ができる状況は、リスペクトが理念の追求を最も大切にしているがゆえに生まれたものだ。

リスペクトの内部システムを構築しているのも、すべて大学生たちだ。彼は、家庭教師以外でもエンジニアとして活躍している。

「使用している言語は主にC#とPerlです。直近では、スタッフたちの給料を管理するシステムを制作しました。これをつくるために、システム構築に関するテクニカルな勉強だけでなく、税金の勉強や労働法に関しても調べなければなりませんでした。」

ものづくりは、想像と工夫の連続。特に、システム構築を担うエンジニアには、イメージする力が求められる。あらゆるケースを想定し、それらに対応する汎用性の高い“答え”を導き出さなければならない。

「教え方には明確な答えがあるわけではないので、いろんな手法を試してみなければならない。結果的に自分の使える武器が増えました」と語る。彼の強みは、答えを出す上で想像と工夫を繰り返し、そこで得たものを確実に武器にしていくところだ。

「この春から海外へ留学にいくのですが。留学した先にいくと、これまで触れ合わなかった文化の人たちと交流する機会ばかりです。そこでは、これまで学んだことも活かせたらいいですね。」

はにかみながらも意欲的な姿勢を隠さない。これまで培った武器を海外生活でも存分に活かし、また新たな武器を得て戻ってくることは間違いないだろう。

大学生活も四年目を迎える彼は、チーム内でも先輩という立場が定着してきた。彼が関わってきたこの二年間は、リスペクトの人数が大きく増加してきた時期でもある。

「もう二年以上前ですが…ぼくがはじめてリスペクトに来たとき、三人の先輩たちが会社全体を回していました。当時は、スタープレイヤーがあらゆる仕事を回していて、みんなが会社全体を熟知しているような小さな組織でしたが、いまは違います。人数が増え、それぞれが担当領域を決めてこなしている。組織が大きくなっていくなかで、よい職場になってきていると思います。メンバー同士が有機的なつながりを伴って会社を形成しているイメージですね。」

 

チームの拡張と組織化を見てきた彼の目に、これからのリスペクトはどう映るのか。これから迎え入れる新しいメンバーたちに向けて、最後にメッセージをもらった。

「個々の担当領域はあるものの、それぞれが殻にこもることもなく風通しがよい空間です。ぼくは話しかけづらいといわれますが(笑)何かわからないことがあれば遠慮なく聞いてください。

二年前のリスペクトは、自信満々のスタープレイヤーたちが自分の力を社会に向けて存分に発揮する場でした。いまのリスペクトは組織体制が整ってきて、まだそこまで力が備わっていない人でも大きな仕事に関わることができる。ぼくはここで、仕事というものの視野が広がりました。ぜひ、ここで自分の可能性をみせつけてください!」